みんな消えた

ただ生きさん、今どこで生きてるんですか。
私が今知ってる中で消されてしまったのはあなただけなのですが、多分もっと多くの人がなにかに消されてしまったのだと思います。長らくフェミニズム界隈どころかスマホから隔離された生活だったので何も知りません。

どんどんフェミニズム界隈から人が消されていってしまうのが悲しい。

私は諸事情により、もうピッピちゃんとして生きることはできません。ピッピちゃんとして生きたかった。最後のツイートがあれで終わってしまうなんて考えもしなかった。

もうフェミニズムを掲げてTwitterには戻れないかもしれません。それは私にもわかりません。

ひよこが生まれ潰されて死んだ

ひよこは卵の殻の中からずーっと外を覗いていました。鶏達がなにか鳴いているのを見て、ひよこも鳴きたくなりました。

ひよこが生まれました。

ひよこは聞きました。「なんであなた達は鳴いているの?」
鶏は言いました。「それはね、私達が檻の外で自由に暮らしたいからよ」

ひよこは今まで自分が檻に捕らわれていることを知りませんでした。鶏達が教えてくれたので、ひよこも鶏と一緒になって鳴きました。そのうち、鶏がひよこに「あなたも私達の仲間だよ」と言いました。

時々人間がやってきて、ひよこと鶏を連れてどこかへ行ってしまうときがありました。
ひよこは鶏に聞きました。「みんなどこへ連れていかれるの?」
鶏は言いました。「人間が私達のスープを作ろうとしてるのよ」

ひよこは怖くなりました。人間が嫌いになりました。

その内、人間の子どもがやってきてひよこにこう言いました。「ひよこ、大丈夫?」

ひよこは驚きました。人間の子どもは優しかったからです。そのうち、人間とひよこは仲良くなりました。人間の子どもによると、「僕もひよこや鶏を食べるのは反対だ」というのです。

その人間の子どもは、ひよこを檻から逃がすのを手伝ってくれました。しかし、人間の子どもは親に見つかって殴られてしまいました。

一方、鳴く鶏達の中では檻に捕らわれたことを知らない鳴かない鶏を侮辱していました。「檻に捕らわれたことを知らないなんて」と。

ある鶏が「このまま餌を食べていたい」と言いました。そうしたら鳴く鶏は「檻から出ようとしないなんて、なんと人間に媚びているのかしら。」と言いました。

ひよこはそれを見て悲しく思いました。みんなで自由に生きて、檻から出ても安心して餌が食べれる環境に行きたいのに、と。鳴く鶏を鳴かない鶏も同じ仲間なのに、なぜそんなことを言うのでしょう。

ひよこは決心しました。人間の子どもともう一度話してみようと。ひよこは人間の子どもと話そうとしました。鶏から止められました。「人間の子どもの振りをした人間の大人かもしれない」「人間の子どもは純粋だけど、それは純粋な気持ちを持ってない大人の人間だよ」「もしかしたら他にも人間が来てあなたを傷付けるかもしれない」。ひよこもそう思いました。ひよこは、鶏達に心配をかけてしまったことを申し訳なく思ったので謝りました。

しかし、鶏の中には「ひよこは人間と話そうとしたの?もしかして裏切り者なんじゃないか。人間と話そうとしていたということは、人間の心を持っているのではないか」と言う人がいました。

ひよこは人間とわかりあえると思っていましたが、そうではないと言われてしまいました。

その内、ひよこは「人間と鶏関係なく、鶏を檻から出そうとしてくれてる人はいる」と思いました。人間でも、檻から出そうと手伝ってくれた少年はいました。逆に、鶏でも「檻のままでいいよ」という人もいました。

でも、ひよこは鶏が全員自由に生きられるようにすべきだと思っていたので、どんな声をもった鶏でも救われるべきだという考えをもっていました。

そうしたら、「檻に閉じ込められたままでいいと言う鳴かない鶏はバカだ!」と鳴く鶏に言われてしまいました。ひよこは思いました。なぜ鳴く鶏は他の鳴かない鶏を救おうとはしないのかと。辺りを見回すと、いつのまにか鶏の小屋は、鳴く鶏だけに都合のいい鶏しかいなくなっていました。

ひよこは鳴く鶏に「あなたは鳴く鶏ではない!」と言われました。そのうちひよこは鶏達に踏まれて転んでしまいました。

生まれてまもないひよこは潰されて死にました。